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Ep.1307 NECと英BAE Systemsが協業──「能動的サイバー防御」で日本の安保を次世代へ(2026年6月18日配信)
Description
タイトル
NECと英BAE Systemsが協業──「能動的サイバー防御」で日本の安保を次世代へ
このエピソードで登場するキーワードを説明します。
NEC: 日本を代表するIT・ネットワーク企業。官公庁や防衛分野においても強固なシステム構築実績を持つ。
BAE Systems: 英国に本社を置く世界有数の防衛・航空宇宙・セキュリティ企業。国家レベルのサイバー防御ソリューションに強みを持つ。
能動的サイバー防御 (ACD): 攻撃を受けてから対処する従来の「受動的防御」に対し、脅威情報を収集して攻撃の予兆を未然に検知し、被害の発生を防ぐプロアクティブなサイバーセキュリティ手法。
それでは解説に入ります。
2026年6月15日、NECは英国の防衛・航空宇宙・セキュリティ企業であるBAE Systemsと、日本政府に対する能動的サイバー防御、通称ACDソリューションの導入に向けた協業に関する覚書を締結したと発表しました。この提携は、両社の専門的知見を持ち寄ってACDの共同開発や提供を支援し、日本におけるサイバーセキュリティ態勢を抜本的に強化することを目的としています。
背景には、日本の国家安全保障におけるサイバー防衛の歴史的な転換があります。現在、日本国内ではサイバーセキュリティの基本方針を、攻撃を受けてから対応する受動的防御から、脅威を事前に察知して無力化する能動的防御へとシフトさせるための制度設計や法整備が急速に進められています。こうした変革期において、国家レベルの高度なセキュリティ運用ノウハウを持つBAE Systemsと、日本の通信インフラや官公庁システムを長年支えてきたNECがタッグを組むことは、政府の新たな防衛構想を技術面から円滑に実装する上で極めて合理的な一手と言えます。
また、今回の協業は単なる一企業の事業提携にとどまらず、2026年1月に日英両政府が合意した「日英戦略的サイバー・パートナーシップ」の方向性に呼応するものです。両社は日本政府向けの直接的な支援に加えて、サイバーセキュリティおよび国家安全保障分野における日英の産業界の連携を促し、サイバー攻撃を受けても迅速に事業を継続・復旧できる「サイバーレジリエンス」を強化するための事業協力枠組みについても検討を進めていく合意に至りました。
地政学的リスクが高まり、国家を後ろ盾とする高度なサイバー攻撃が日常化する中、同志国との技術連携やインテリジェンスの共有は不可欠となっています。グローバルな防御力とローカルな実装力を掛け合わせた今回の取り組みは、日本のサイバー防衛インフラを世界水準へと引き上げ、重要インフラを未知の脅威から守るための強力な基盤となることが期待されます。
今回のエピソードは以上で終了です。また次回お会いしましょう。