Episode Details

Back to Episodes
Ep.1106 ソフトバンクとオラクルがタッグ──国産LLM「Sarashina」で守る日本のデータ主権(2026年4月23日配信)

Ep.1106 ソフトバンクとオラクルがタッグ──国産LLM「Sarashina」で守る日本のデータ主権(2026年4月23日配信)

Season 1 Episode 1106 Published 3 months ago
Description

2026年4月16日、ソフトバンクは、子会社であるSB Intuitionsが開発する国産の大規模言語モデル「Sarashina」を活用した新たな生成AIサービスを、2026年6月から順次提供すると発表しました。このサービスは、オラクルとの協業によって実現したクラウド基盤「Cloud PF Type A」上で稼働するのが最大の特徴です。


現在、企業のAI活用において「データをどこに置くか」という問題が大きな議論を呼んでいます。金融機関や医療機関、そして官公庁など、機密性の高いデータを扱う組織にとって、海外のクラウドサービスを利用することは、たとえサーバーが日本国内にあったとしても、運営企業の母国の法律(米国のCLOUD法など)によって本国政府がデータにアクセスする権利を持つ可能性があるため、見過ごせないリスクとなっていました。そこで、日本国内のデータセンターで、国内の法律のもとで安全にデータを管理できる「データ主権」を備えたAI環境へのニーズが急激に高まっていたのです。


ソフトバンクは、オラクルの最新クラウド技術を自社が管理する国内データセンター内で運用できる「Oracle Alloy」を採用することで、セキュリティとガバナンスを徹底的に確保しました。その安全な環境下で、日本語に最適化されたSB IntuitionsのLLMを動かすことで、社内の機密データを連携させた文章作成やプログラミング支援はもちろん、自律的に動くAIエージェントの構築まで、幅広い業務を安心してAIに任せることができるようになります。


この動きは海外のテクノロジー業界からも注目を集めています。海外の調査レポートなどでは、通信キャリアであるソフトバンクが巨額の資本を投じてデータセンターという物理インフラからAIモデルの開発までを垂直統合し、国家レベルで「ソブリンAI(主権AI)」の基盤を築こうとしている日本の戦略が、他国にはない独自の強みとして評価されています。今回のサービス開始は、日本企業がセキュリティの懸念を払拭し、本格的に生成AIをビジネスの心臓部に組み込んでいくための重要なマイルストーンになると言えるでしょう。

Listen Now

Love PodBriefly?

If you like Podbriefly.com, please consider donating to support the ongoing development.

Support Us