Episode Details

Back to Episodes
Ep.963 AnthropicのAIが金融界の「遺産」を書き換える──COBOL近代化の波でIBM株が急落(2026年2月26日配信)

Ep.963 AnthropicのAIが金融界の「遺産」を書き換える──COBOL近代化の波でIBM株が急落(2026年2月26日配信)

Season 1 Episode 963 Published 5 months ago
Description

2026年2月23日、アメリカの経済メディアであるブルームバーグは、老舗IT企業IBMの株価が急落したと報じました。その引き金となったのは、AI企業であるAnthropicが発表した、COBOLで構築された古いシステムの近代化、つまり最新の環境へ移行させるプロジェクトにおける劇的な成果でした。皆様も、銀行のシステム統合などで長期間ATMが止まったり、トラブルが起きたりするニュースを耳にしたことがあるかと思います。あの裏側で動いているのが、何十年も前に作られたCOBOLという非常に古いプログラミング言語を用いたIBMの巨大なコンピューターシステム、いわゆるメインフレームです。世界中の金融取引の大部分がいまだにこの古いシステムに依存していますが、それを保守できるベテラン技術者の高齢化と引退が進み、IT業界では長年「システムのブラックボックス化」として恐れられてきました。


IBMは長年、こうした古いシステムの維持や更新をサポートする業務で莫大な利益を上げてきました。しかし今回、Anthropicは自社の最新AIモデルを活用することで、何十年も前に書かれた複雑なCOBOLのプログラムを正確に読み解き、現代のエンジニアが扱いやすい新しい言語へと、安全かつ自動的に書き換えることに成功したと発表しました。このニュースに金融市場は極めて敏感に反応しました。もしAIの力を使って、企業がこれまでよりも圧倒的に安く、そして早く古いIBMのシステムから脱却できるようになれば、IBMが独占してきた巨大な収益源が根本から揺らいでしまうと投資家たちが判断したからです。


業界の動向を見渡しますと、競合であるMicrosoftやGoogleもAIを使った古いシステムの刷新を研究していましたが、AnthropicのAIが持つコード解析の精度の高さが、ここにきて頭一つ抜け出した形になります。これまでAIといえば、新しい文章を作ったり、便利な機能を生み出したりする「魔法の杖」のようなイメージが強かったかもしれません。しかし現在、AIは何十年も手付かずだった社会の古い「ITの遺産」を解体し、現代の技術で安全に作り直すための、極めて実用的で強力なツールへと進化しています。私たちの社会の見えない土台が、AIの力でどのように新しく生まれ変わっていくのか、IT業界の歴史的な転換点として非常に興味深い動きですね。

Listen Now

Love PodBriefly?

If you like Podbriefly.com, please consider donating to support the ongoing development.

Support Us