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第497回 背骨を整える=自律神経を整える。心臓外科医から学んだ「膜」と「構造」の話

Published 7 months, 2 weeks ago
Description

こんにちは。姿勢治療家(R)仲野孝明です。
この番組では、体の姿勢と生きる姿勢、より豊かに人生を生きるための姿勢力について話をさせていただいてます。

今回は、姿勢治療家(R)が考える健康の要素、6ヘルス(構造・睡眠・食・運動・精神・呼吸)の中の「構造」の話です。
診療中に交わした会話の中で「これはぜひ共有したい」と思った話があります。
相手は、日本を代表する心臓外科医のひとり——南和友(みなみ かずとも)先生です。
筋膜が固まると痛みが出るように、心臓も膜(漿膜)が硬くなると動きが制限される。心臓外科医・南和友先生との会話から、自律神経と背骨、運動の考え方を整理します。


心臓外科医・南和友先生とは

南先生は、日本人として初めてドイツ・ボン大学の外科教授を務められた先生です。
1974年に京都府立医科大学をご卒業後、西ドイツへ渡り心臓血管外科の道へ。年間6000件もの心臓血管手術が行われる世界最大級の施設で副施設長を務め、200名以上の心臓外科医を育成されました。

現在は東京・恵比寿で「南和友クリニック」を運営されています。
以前、ポッドキャストでもスペシャル対談(第101回・102回)にお越しいただいたご縁があります。


「筋膜」と心臓を包む“膜”の、意外すぎる共通点

南先生が監修される健康本(ムック)の話をしていた時、話題が「筋膜」に移りました。
その時、南先生がさらっと言った一言が、衝撃でした。

「仲野くんがやっている筋膜リリースって、実は心臓の膜と似ているんだよ」

筋膜は、皮膚の下をネット状に覆う組織で、ここが固まると関節が動かなくなったり、痛みや違和感が出たりします。

そして心臓もまた、「漿膜(しょうまく)」という薄い膜に包まれています。
心臓の周りには、摩擦を減らすための液体(心嚢液)があり、膜には本来“動ける余裕”がある。いわば、心臓がスムーズに動くための「遊び」です。

ところが——

膜が固まると、心臓が動けなくなる

南先生によると、この膜は年齢や病気によって硬くなってしまうことがある。
硬くなった膜は、まるで鎧のように心臓を締めつける。南先生はそれを

「鎧(アーマーハート)」

と表現されていました。

鎧のように硬くなると、心臓が動ける範囲が極端に狭くなり、運動そのものが危険になることもある。
さらに怖いのは、無理に心臓を動かそうとして過剰な運動をすると、膜が炎症を起こして“さらに硬くなる”可能性がある、という点です。

そして驚いた事実:普通のメスでは切れない

南先生のお話で最も驚いたのはここです。

鎧のように硬くなった漿膜は、普通のメスでは切れず、電気メスで切ることがある。
手術では、その硬くなった膜を一旦すべて取り除く。すると、心臓の周囲には——

薄くて柔らかい新しい膜が、自然に再生する

そうです。

これ、筋膜の話にそのままつながります。
固まった膜(筋膜)に“適切な刺激”を入れて動ける余裕を取り戻す。
膜が変わると、中身(関節・臓器)の動きが変わる。

構造って、こういうことなんですよね。


走り出しが重いのは「休みすぎモード」かもしれない

もうひとつ、臨床やランニング現場でよく出る相談があります。

「仕事終わりの夜は快調なのに、休みの日の朝(土日)は走り出しが重い」
これ、意外と多いです。

南先生に伺ったところ、これは自律神経のバランスの話でした。

交感神経(エンジン)と副交感神経(ブレーキ)は、仲良く寄り添いながら切り替わる。
休日で体が重いのは、副交感神経が優位になりすぎて、交感神経の“起動”が遅れている状態。いわば「休みすぎモード」です。

対策:一歩目の前に、ちょっと刺激を入れる

走り出す前におすすめはシンプルです。

  • 腕立て伏せを数回

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