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第584回:Webサイト制作の民主化がより進むAI時代、中小企業が伸ばすべき領域はどこか?

第584回:Webサイト制作の民主化がより進むAI時代、中小企業が伸ばすべき領域はどこか?

Episode 584 Published 1 month, 1 week ago
Description

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

Webサイトの反応が落ちている…と感じるときどうすればよいでしょうか?

実は、商品やサービスの「良い点」を先に積み上げるよりも、まず比較検討の場で最初に確認される条件を先に示したほうが、読み手の不安が下がり、最後まで読まれやすくなります。情報の順番を変えるだけで、問い合わせや商談の質が変わることが少なくありません。

  • 「上から順に読む」よりも、「譲れない条件を探す」視線でページが見られている
  • 価格や条件、必要な作業量などを先に示すと、疑いながら読まれにくくなる
  • 顧客インタビューの取り方と、サイト・営業トークへの反映ポイントが整理できる

反応が落ちたときに見直したいのは「打ち出し」だけではありません

最近、物が売れにくくなっていると感じる場面が増えました。BtoBでもBtoCでも、これまで成果が出ていた施策が、同じようには成果につながらないことがあります。

チラシの見せ方を変えても反応が鈍い、Webでも自分たちの訴求がうまく伝わっていない気がする、問い合わせで聞かれるポイントが以前と変わってきた。こうした変化があるときは、要因をいくつも検討する必要がありますが、今回はその中でも「比較検討の情報をどんな順番で出すか」に絞ってお話しします。

「良い点を先に並べる」だけでは、読み手の心が開かれにくい

昔ながらの流れは、まず魅力をたくさん並べ、読み手の興味を高めてから、価格や手間のような“引っかかり”を後ろに置く形でした。広告のランディングページ(広告から遷移して最初に見る販売ページ)などは、まさにこの構造が多いですよね。

ところが今は、読み手の気持ちが変わっています。大きな成功よりも、失敗や無駄を避けたい。時間もお金も、余計に使いたくない。その感覚が、タイムパフォーマンス(時間対効果)やコストパフォーマンス(費用対効果)といった言葉にも表れています。

ページは「ザッピング」されているようで、実は“探されて”います

販売ページや紹介ページは、上から順番に丁寧に読まれているとは限りません。ヒートマップ(ページ上の行動を可視化する分析)やマウストラッキングを見ると、素早く下まで視線が動いていることがあります。

ここで大事なのは、単に“流し見”されているのではなく、読み手が必要な情報を探しているという点です。特に、比較検討でまず探されるのは「自分の譲れない条件」を満たすかどうかです。

先に示したほうがよい「譲れない条件」の例

読み手が最初に確認したいのは、たとえば次のような情報です。ここを先に出してあげるだけで、読み進められ方が変わります。

  • 価格帯、料金の考え方、支払い方法
  • 購入形態(サブスクリプション(定額課金)かどうか、契約の縛りの有無など)
  • 導入後に必要な作業量(どれくらい工数を割く必要があるか)
  • 社内説明の必要性(周囲に説明が必要になる場面があるか)

条件が見えない状態がいちばん不安を生みます

読み手にとって気持ちが悪いのは、「最低条件を満たすかどうか分からない」状態です。ここが曖昧だと、ページ全体を疑いながら読むことになり、良い点まで素直に受け取りにくくなります。

反対に、できるならできる、できないならできない、と最初に整理されると、人は冷静になります。そのうえで「条件は少し厳しいけれど、内容は気になるから読んでみよう」と、心を少し開きながら読み進めてくれることが増えます。

後から条件が出ると「早く言ってほしい」が残ってしまいます

良い点を読ませたあとで、「実は高い」「実は導入後にかなり頑張る必要がある」と分かると、売り手が悪いことをしたわけではなくても、読み手の心にはがっかりが残ります。すると、「それを先に書いてほしかった」という感情が出やすいんですね。

この感情が残ると、買わないだけでは終わりません。紹介されなくなったり、場合によっては「なんとなく印象がよくなかった」と伝わってしまったりします。だからこそ、足切りになり得る情報は、隠すのではなく、自然な形で先に提示しておくほうが、長い目で見て損をしにくくなります。

「できません」を並べるのではなく、条件として落ち着いて示す

誤解してほしくないのは、最初から否定的なことを並べる必要はない、という点です。「これはできません」「あれもできません」と書くのではなく、「価格はこうです」「契約はこうです」「この作業が必要です」と、条件として落ち着いて書けば十分です。

さらに、「こういう人に向いている」「こういう人は別の選択肢のほうが合うかもしれない」と書けると、かえって反応が上がることがあります。良い点だけが並ぶページは、いまは逆に疑われやすいからです。

慎重さが強い時代は、先に不安をほどくほうが選ばれやすい

値上がりが続き、買い物に慎重な空気が強くなっています。たとえばデロイトの調査(2025 Deloitte Holiday Retail Survey)では、ホリデー品の値上がりを予測する人が77%、来年は景気が悪化すると見ている人が57%という数字が出ています。

またPwCの調査(Holiday Outlook 2025)では、今後6か月で支出を抑える必要があると考える人が84%という結果も出ています。こういう空気の中では、読み手が最初に確認したい情報を先に示し、納得した人だけが続きを読む設計のほうが、結果として成約に近づきやすくなります。

インタビューして、サイトと営業トークに反映すると強くなります

実務としておすすめしたいのは、顧客インタビューです。売れにくさを感じたときほど、「何が良かったか」だけでなく、何が不安だったかを丁寧に拾ってください。

たとえば、「最初にどこが気になりましたか」「良い点以外で、迷ったところはどこでしたか」「社内で説明が必要でしたか」「導入後にどんな手間を想像しましたか」。こうした声を集めて、サイトの構成や、営業トークの台本に反映していくと、改善が積み上がりやすくなります。

ショート動画でも、日々の改善ポイントをお届けしています

最近は、YouTubeショートやInstagramのリール、TikTokなどのショート動画にも力を入れています。長い音声を1本聞くのが大変なときは、短い動画から入っていただくのも良いと思います。1日2〜3分で、ひとつ改善のヒントが見つかるように作っています。

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