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Ep.829 2026年は「史上最も高いスマホ」の年に?──TSMCとサムスンの2nm戦争、その代償とは(2026年1月8日配信)

Ep.829 2026年は「史上最も高いスマホ」の年に?──TSMCとサムスンの2nm戦争、その代償とは(2026年1月8日配信)

Season 1 Episode 829 Published 6 months, 3 weeks ago
Description

2026年の年明け早々、スマートフォン業界に衝撃的なニュースが駆け巡りました。台湾の経済日報や海外のテック系メディアが一斉に報じたところによると、今年後半に登場する次世代スマートフォンは、私たちが想像する以上に「高価」なものになりそうです。その震源地は、半導体の製造現場であるファウンドリ市場での、TSMCとサムスンの熾烈な「2nm(ナノメートル)」対決です。


まず、業界の王者TSMCですが、いよいよ2nmプロセス「N2」の量産体制に入りました。最大の顧客であるAppleは、次期iPhone 18シリーズ向けの「A20」チップ製造のために、TSMCの初期生産能力の大半を確保したと伝えられています。しかし、その代償は安くありません。Web検索で得られた情報によると、2nmプロセスのウェーハ価格は一枚あたり約3万ドル、日本円にして450万円近くに達し、前世代から1.5倍近く跳ね上がっています。結果として、A20チップ単体のコストは約280ドル(約4万円)にもなり、これは前モデルから8割以上のコスト増です。このコスト上昇は、そのまま端末価格に転嫁される可能性が高いでしょう。


一方、ライバルのサムスンも黙ってはいません。自社の2nm GAAプロセスを用いた新チップ「Exynos 2600」を発表しました。このチップはAI処理を司るNPUの性能を113%も向上させたと謳っており、自社のGalaxy S26シリーズの一部に採用される見込みです。ただ、歩留まり(良品率)の課題は完全には解消されておらず、全量採用には至らない模様です。


興味深いのは、QualcommやMediaTekといった他のチップメーカーの動きです。AppleがTSMCの「N2」を買い占めている状況を受け、彼らは性能をさらに高めた改良版プロセス「N2P」への移行を模索しているようです。これは「Appleには供給量で勝てないが、性能カタログスペックでは負けない」という、彼らなりの生存戦略と言えるかもしれません。


2026年、私たちの手元に届くスマートフォンは、かつてないほどのAI性能を手に入れるでしょう。しかし、その裏側では、技術の進化にかかる莫大なコストを誰が負担するのかという、シビアな現実が突きつけられています。「性能は欲しい、でも値段は…」。今年は、そんな悩ましい選択を迫られる一年になりそうです。

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