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第549回:Webコンサルのゴールは「卒業」。自走できる組織になるためのパートナー選び

第549回:Webコンサルのゴールは「卒業」。自走できる組織になるためのパートナー選び


Episode 549



第549回:Webコンサルタントのゴールは「卒業」自走できる組織になるためのパートナー選び

この記事で分かること(先にまとめ)

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このページでは、いわゆる「Webコンサルタント」をどう捉えるか、そして どんなゴールを設定してパートナーを選ぶべきか についてお話しします。

  • セス・ゴーディン氏のブログ「Don’t steal the revelation」が示す、学びとコンサルの本質
  • 「答えを教えてくれるコンサル」と「自走できる組織を育てるコンサル」の違い
  • コンサルティングのゴールを「卒業」に置くという考え方
  • 結果(リザルト)とプロセスのバランスを、リザルト3:プロセス7くらいで捉えたほうが良い理由
  • AI時代・コンサル大量倒産時代に、それでも外部パートナーとどう付き合うべきか

結論から言うと、Webコンサルタントのゴールは「卒業」です。 自分たちの組織が自走できるようになったら、いったん手を離してもらう。 その前提でパートナーを選ぶほうが、長い目で見て圧倒的に得だと考えています。

セス・ゴーディンの「Don’t steal the revelation」が教えてくれること

今回のテーマの出発点は、マーケターのセス・ゴーディン氏のブログ記事 “Don’t steal the revelation(啓示を奪うな)”です。

セス・ゴーディン氏といえば、1999年に出版された 『Permission Marketing(パーミッション・マーケティング)』で有名です。 世の中が、強制ポップアップや大量のダイレクトメールのような 「インタラプト・マーケティング」にうんざりしていた時代に、 「相手から許可(permission)をもらった上でコミュニケーションを続けよう」という考え方を打ち出した本ですね。

今も広告やマーケティングがあまり好かれていないのは、 業界側が「とりあえず数を打つ」「相手の都合より自分の都合を優先する」やり方を続けてきた面もあると感じています。

“Don’t steal the revelation” の要点

問題のブログ記事 “Don’t steal the revelation” の冒頭は、こんな趣旨で始まります。

学びとは、インコンピテンス(まだできない状態)の旅だ。

セス・ゴーディン「Don’t steal the revelation」より意訳

彼は、学びのプロセスを次のように整理しています(意訳です)。

  • まず、「自分は何かを知らない」「できない」と気づく
  • 次に、「ちゃんとやれば、もっと上手くできるはずだ」と気づく
  • 試行錯誤を繰り返しながら、自分なりにやり方を見つける
  • そして、最終的に「できるようになる」

この「自分で気づいて、試して、できるようになる」一連の流れこそが、 本当の意味での学習だとセスは言います。

逆に、誰かが情報を全部前処理して、 「こうやればうまくいきますよ」と手順だけ渡し、 あとはそれをなぞるだけになると、それは単なるテストであって、 本当の学びは起きていないと。

この話を聞いたとき、「これはそのままコンサルティングにも当てはまる」と強く感じました。

コンサルタントは「答えを渡す人」か、「気づきを支える人」か

そもそも、コンサルタントを雇う目的は何でしょうか。

多くの場合、

  • 自分たちに足りない視点や知識を補いたい
  • 自分たちだけでは気づけない課題を見つけたい
  • できるだけ早く成果にたどり着きたい

といった理由だと思います。

ここで大事なのは、「できるようになりたい主体は誰か」です。

主体は常に自分たちの側にある

僕の考えでは、コンサルタントは 「自分たちができるようになるためのサポーター」にすぎません。

つまり、

  • 自分たちがやれるようになりたい
  • そのために、一時的に外部の力を借りる

という順番で考えるのが自然だと思っています。

ところが、ここが逆転してしまうことがよくあります。

  • コンサルを雇えば、なんとかしてくれるはずだ
  • とにかく「答え」を持ってきてほしい

こうした発想が強くなると、 自分たちの側の学びや成長が止まり、 いつまでも「誰かに答えを持ってきてもらわないと動けない組織」 になってしまいかねません。

「外部パートナー型」と「卒業前提のコンサル型」

ここで、一度整理しておきたいのが、 「外部パートナー」としてのコンサルと、 「卒業前提のコンサル」の違いです。

ざっくり分けると、次のようなイメージです。

  • 外部パートナー型 自社で持つつもりのない機能(例:一部の法務、専門性の高い業務など)を、長期的に外部に委ねる。 実態としては「外注」「顧問」「外部ブレーン」に近い存在。
  • 卒業前提のコンサル型 いずれは自社で回せるようになりたい領域について、一定期間だけ伴走し、 組織が自走できる状態になったら役割を終えるタイプ。

どちらが良い・悪いではありません。 何を目的にしているかによって、選ぶべきスタイルが変わるだけです。

「Webコンサルタントのゴールは卒業」という考え方

僕自身は、Webコンサルタントのゴールは


Published on 10 months, 4 weeks ago






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