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第567回:中小企業白書から読む「Web人材は育成か外注か」コストと成果で考える最適解

第567回:中小企業白書から読む「Web人材は育成か外注か」コストと成果で考える最適解

Episode 567 Published 6 months ago
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今回は、2025年版の中小企業白書・小規模企業白書を改めて見直して、「人材をどうするか」をウェブ活用・デジタル活用の観点で整理します。

結論

白書の数字と、現場での相談の実感を重ねると、次の結論になります。

  • 採用で解決するのは不確実なので、最初から期待値を上げすぎないほうがいい
  • 人材育成は効果が出るケースがある一方、現時点で回せていない会社が無理に始めるとコスパが合いにくい
  • 現実解としては、信頼できる外部パートナーと柔軟に二人三脚で進める方向が取りやすい

参照元:2025年版「中小企業白書」全文 / 2025年版「小規模企業白書」全文

人材について

私自身、現場に出ていて「人材」の相談を本当によく受けます。

  • そもそも人材が取れない。
  • 取れたとしても、どう社内で育成していけばいいのかわからない。
  • もともと社内にないスキルの人を採用したときに、育てる仕組みがない。
  • かといって、自走できる人材は市場に多くない。
  • そして、AI(人工知能)で全部がだいたいできるかというと、まだそういう段階ではない。

結果として、やりたいことがあっても進められない。これは体感としてかなり多いですし、白書を見て「同じ悩みが広く起きている」と改めて感じました。

整理したい2つの選択肢

論点は大きく2つです。

内製(人材育成)をするべきか、あるいは社外人材の活用(外部パートナー)に頼るべきか。どちらが現実的かを、白書の数字も手がかりに見ていきます。

内製(人材育成)に関する白書の見え方

人材育成を「強化している」会社は半分以上

白書のアンケート調査では、5年前と比べて全体の半分以上の会社が人材育成を強化していると回答しています。

ここは見方が難しいところで、人材育成は本来「常にやるべき」と考えるなら、まだ半分以上は強化できていないとも言えます。

従業員規模が小さいほど、人材育成ができていない

また、従業員の人数が少ない会社ほど、人材育成を行っていない(あるいは行えていない)という傾向も出ています。

小さい会社ほど、育成そのものが難しい。あるいは、育成に乗せる前段の採用がそもそも難しい。ここは、簡単に覆せない前提として置いたほうがいいと思います。

「人材育成に取り組む会社」の数字は良い。ただし、私はそのまま鵜呑みにしない

白書では、人材育成に取り組んでいる会社のほうが、売上高や付加価値率の変化率が高い、というデータが示されています。

売上高の変化率で言うと、人材育成を増やした企業は中央値として約10.7%増、人材育成を行わなかった企業は約2.3%増、という数字。

参照元:2025年版「中小企業白書」全文

ただ、私の肌感覚としては「人材育成に投資できる余裕がある会社が、もともと伸びやすい」という母集団の偏り(バイアス)も混ざっていると思っています。

人材育成って、言うのは簡単ですが、そんなにうまくいかないことも多いですよね。現時点で人材育成が回せていない状態から無理に始めると、コストをかけた割に付加価値が出ない、ということにもなりやすい印象があります。

採用は「取れたらめっけもの」くらいで組み立てたほうがいい

中途採用市場も取り合いですし、いわゆるカンディデート(候補者)が十分にいる状況ではない、という話も聞きます。

一般の従業員については、採用は不確実性が高い前提で体制を組み、運良く取れたらめっけもの、くらいで考えたほうがいい。

もちろん、経営者の後継者の話は別軸で、ちゃんと考えなければいけません。ただ、ウェブ活用やデジタル活用の担い手を「採用だけで増やす」ことに過度な期待を置くと、計画が崩れやすいと思います。

社外人材活用の現状

活用は「まだ2割くらい」。空気感が追いついていない

副業・兼業なども含めた社外人材の活用は、データ上は全体の2割ぐらいで、まだ「気軽に使える空気感」になり切っていない印象があります。

これは、プラットフォームが全くないというよりも、使う側に「社内説得の材料」や「こう使えばうまくいく」というイメージが足りていない、という側面が大きいのだろうなと見ています。

数字で見ると「活用したことがない」が多数派

調査(24,588件)では、活用状況が次のように示されています。

  • 現在活用している:10.3%
  • 現在は活用していないが、活用したことがある:6.8%
  • 活用したことがない:82.9%

「どう使えばいいか分からない」というハードルが、ここに表れていると私は感じます。

一方で、副業を「やりたい人」は増えている

白書でも、副業・兼業人材の活用はまだ道半ば、という趣旨があります。

ただ、副業をやっている方・副業をやりたい方(追加就業希望者数)は、10年間でかなり増加している、という状況もあるようです。

IT(情報技術)業界周辺だと、一人で会社を立てて複数社を支援する方も普通にいます。

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